予防接種の同時接種を積極的にお勧めしています
近年予防接種の種類が増え特に1年以内の接種は個別に一つずつ行っていると、あけなければならない間隔などもあり非常に煩雑となり、ご家族の通院の負担も大きくなります。小児科学会も同時接種を必要な方法としています。
日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方
日本国内においては、2種類以上の予防接種を同時に同一の対象者に対して行う同時接種は、医師が特に必要と認めた場合に行うことができるとされています。一方で、諸外国においては、同時接種は一般的に行われている医療行為です。特に乳児期においては、三種混合ワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンなどの重要なワクチン接種が複数回必要となります。
これらのワクチン接種がようやく可能となった現在、日本の子どもたちをこれらのワクチンで予防できる病気から確実に守るためには、必要なワクチンを適切な時期に適切な回数接種することが重要です。そのためには、日本国内において、同時接種をより一般的な医療行為として行っていく必要があります。
同時接種について現在わかっていること
1)複数のワクチンを同時に接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。
2)複数のワクチンを同時に接種して、それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。
3)同時接種において、接種できるワクチンの本数に原則制限はない。
また、その利点として、以下の事項があげられる。
1)各ワクチンの接種率が向上する。
2)子どもたちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる。
3)保護者の経済的、時間的負担が軽減する。
4)医療者の時間的負担が軽減する。
以上より、日本小児科学会は、ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために必要な医療行為であると考えています。(日本小児科学会HPより引用)